シダの群れ@シアターコクーン

初!岩松作品鑑賞。
はっきりいって、ストーリーは超難解。
ヤクザモノだったので、なんか、フランス映画みてるみたいに難解でした。
フランスの裏社会モノ、みたいな。

ところどころ、ハっとされるセリフなどはあったのだが。
きっと、何らかの社会に属しているなら、ハっとするようなセリフ。

出演者の方々も、もしや、あなた消化しきれてないのでは?感も否めず
わざとなのか、本当にわからないのか、謎のまま。
そんななか、風間杜夫がめっちゃくちゃかっこよくてびっくりした。
一番後ろでみてたので、風間杜夫がオーラで光っているようにみえたよ!
舞台にものすごく映える方ですね、今更すぎて逆にごめんなさい。

そして、阿部サダヲが、ものすごくうまいこともわかりました。。
たぶん、舞台は大人計画でしかみたことなくて
松尾さんか、クドカンじゃない人が、演出するとこんな魅力もあるのか。。と気付かされました。
これまた今更すぎてごめんなさい。
下手だと思ってたわけじゃなくて、私にとって新たな魅力を感じた役だった。

そして蘭ちゃん!(伊藤蘭ね。)
着物姿が綺麗!顔ちっさ!でも、舞台で大きく見える人だった。
仕草が美しくて、声もものすごく通る。

江口洋介はいい意味でも悪い意味でも、救命病棟24時のときや、白い巨塔のときと
受ける印象は変わらず。
だからこそ、あの役なのか、と今振り返ってみるとぴったり。
(若頭は、年下の本妻の息子にとられ、自分が組を守るために「オツトメ」をし、
もどってきたら、好きだった女はライバルの組の男にとられ、かといって、
組にたてつくわけでもなく、自分の存在を全うすることに、自分自身を価値を見出そうとしている男)

・・・後半はあくまでも私の主観も混じっておりますが。
もうちょっと、なんか青い炎みたいな、心の奥底のほうになにか秘めてる感があったほうが
本妻の息子、小出恵介の演技も生きたような気がするんだけどな。。

その小出恵介、やはり舞台だと、テレビのさわやかなイメージとは違う役をあてがわれますね。
むしろ、私はもっともっともっと、小賢しい役やって欲しい!!
が、今回は小賢しいわけでも、もちろん泥臭いわけでもなく。。。
父(組長)の信頼する水野さん(風間杜夫)にただ、いいように使われてる、っていうキャラクターでもなく、
狡猾さもあまり感じられず。。。欲望のまま、みたいな狂気もなく。。。
いうなれば「物足りない」
だから、嫌味をいってもピンとこなくて、ただの説明ゼリフのように聞こえちゃったり。
これは岩松さんの意図だったら、また話は違うのかもしれないけど。

今回、特筆すべきは、舞台の特効や、照明とか、装置がすばらしい!!
銃撃戦での特効さん、素晴らしすぎます!!
夕日が沈むかんじとか、雪景色とか同じ部屋でずーっと進む芝居なのに
時間や季節が、説明されなくてもはっきりと伝わってくるし、まったく飽きない。

というわけで、観終わった直後は、ふわふわした感覚だけが残りました。

まさか!それが狙い!?