ずっきゅん、とはこのこと。

先日みにいった、コクーン歌舞伎 三人吉三ショックからなかなか立ち直れないでいる…


なにがショックって、予想を超えた素晴らしさだったこと!

見る前のわたし
はー、勘九郎勘三郎さんとそっくりだなーって、ないたりするんだろーなー。
大立ち回りはまぁたのしみだなー。
七之助と松也も、若いけどまぁたのしみー。


なにがまぁたのしみー。だよ!おばか!

まず、勘三郎ショックは簡単に抜けました。昨年の歌舞伎座杮落とし公演でわたしの心も落ち着いたようです。
確かに声はそっくり、動きもやっぱり意識せざるを得ないところはあるけど、親子だし、ね。
私の頭の中にも、勘三郎さんの和尚吉三ががっつり刷り込まれてるし。
とはいっても、2幕でお嬢とお坊が死のうとしたのを止めるシーンで、声が先に聞こえるのだけど、その声は乗り移ったかのようで、ギクリとしたが・・・。
(ちなみにそのシーンのお嬢とお坊がほんとにほんとに美しくって、赤い布がまた綺麗で・・・たまんない)


3人の吉三がだいぶ若くなったけど、話が進むにつれて役の年齢に近づいた3人になった=見てる自分が役の年齢に近づいたからか、前回よりも年をとったからか、より話に自分が寄り添えるようになった。
和尚にはなんかついていきたくなっちゃうし、なによりお嬢とお坊が、ついていくよ!となっても納得しちゃうし、
役作りもいままでより好き!!
今っぽいのかな・・・
福助さんのお嬢もかっこよくて大好きで、ほんと惚れ惚れしたけど
七之助のお嬢が可愛くて可愛くて仕方がない!
なんか、男だけど女装してそのまま大きくなった・・てのが
腑に落ちる可愛さ!たまらん。
松也ののお坊は、橋之助さんと全然違って陰のパワーがすごい。だからこそ引き込まれてしまう魅力満載。
こう、お嬢とお坊がふと惹かれ合っちゃってるかんじが自然で、
・・・ああ、いわゆるBL漫画ですかね・・・。
まあ、萌えてしまいますよね・・・。

そして十三郎とおとせが、勘太郎七之助の時よりも数倍素晴らしかったです。
そう感じただけかもしれないけど、二人の運命ってこんなに物語を動かしてたんだっけ・・?というレベルで。
演出の程度もあるかもしれないけど、とにかく素晴らしい。
(私の新悟びいきもあるのか・・・天日坊しかり、こういう純な役が合うな~これから楽しみ)

そういう意味では、百両・刀の行く末と、十三郎&おとせの人生がよりこちらにわかりやすく、ストンと落ちる演出になってたかもしれません。

こいつは春から縁起がいいねぇ~のお嬢、かっこよかったよ~~!
初めてみたときおとせをやってて、周りとの実力差は歴然だったのに、お嬢として登場したときの美しさとかっこよさに
感涙でした・・・。どんどん綺麗&かっこ良くなる・・・。

3幕の大立ち回り、雪の演出はよくもわるくも予想を裏切らない積雪量ですが、
今回は客席にも舞う雪の影響で、いままで以上に雪深くみえてシンシン・・と雪の音が聞こえてくるような・・
だんだん目が眩んできて、どこにいるのかわからなくなるような感覚。
その中で三人の衣装が浮き出てきて、本当に美しかった・・・。

 

第二期スタート、しかも三人吉三を新たなキャストで・・ということで串田さんはじめ全スタッフ・キャストの気合いの入り方が
違ったのかもしれない。
でもこのスタート、大成功だと思います。

より自由に、いろんなメンバーでいろんな演目を新しい表現で見てみたい!

まあ、そろそろ夏祭浪花鑑みたいんですけどね・・・。


てか、長いよ。