いのうえ歌舞伎と串田歌舞伎

新感線いのうえ歌舞伎の新作「シレンとラギ」
串田さん演出の新作コクーン歌舞伎「天日坊」

どちらも間をおかず観ることができたので、なんとなーく感想。

シレンとラギ」が1幕のテンションの芝居だったとしたら
(って、あのテンション2時間半だったら、役者は倒れるけど)
最高傑作!なんじゃこりゃーーー!!素晴らしすぎる〜!!
っていう作品だったかな、と。
2幕が、壮大なおまけととりあえずつけたオチのように感じた。
扱っているテーマも重たく、役者もほとんど文句ない素晴らしいキャストだし
豪華なセットに証明や舞台演出は、ほんとう素晴らしいし
アクションでも目一杯楽しませてもらいました。
コレコレ!っていう、ところもあったし。
結末はいいとして、終わらせ方がどうにも納得が行かず、
私個人としてはあまり気持ちのいいものではなかった。

あのまま他の全員死んだままでいい。
もう、本当の絶望しか残らないけど、、いのうえ歌舞伎らしくないか・・
そこから、あの二人ならどこかで希望を見いだせる気がしたのだけど。
まっすぐに捉えすぎかしら??

あとは主演二人が全く新感線色じゃなかった。
藤原竜也は竜也以外のなにものでもなかった、、、いつもの通り(笑)
永作さんは染まろうとしてそまれなかったのか、染まらない役作りなのか。
さて、どっちでしょう・・・。

とかいいつつ、次回がとても楽しみ!


「天日坊」は、脚本のクドカン感は、1幕の最初のほうのみで
ちょこちょこ入るやりとりはコクーン歌舞伎ならいままででもあり得たし。。
そこまで奇をてらうかんじじゃなかった。
どちらかというと、衣装とか、セットとか、音楽が、異質といえば異質。。

音楽でいうと前回のチェロのみの演奏、のほうが、新しい発見があったし・・・
セットは小さい舞台を動かしながら進めていて、
人が前にでてくる、のではなく、舞台ごと前にでてくる迫力と奥行きとか、
2つの場面を同時に進行していく様子は、テレビでの2分割とか漫画のコマ割りのようなかんじ。
その舞台には下から照らす照明があって、なんと蛍光灯!
これは2階真ん中から見下ろしたのでよく観察できたかも。
水とか泥とか火とかナマモノじゃない、全部作り物だったことも新しいコクーン歌舞伎!というかんじ。
なにより、出演者の世代交代により、ここから新しいものが始まる!
というワクワク感もあって、来年以降のコクーン歌舞伎が楽しみで仕方ありません。

・・・褒めすぎ?
白井晃さんが詰め寄るシーンは、ホラーのごとし
会場に一番緊張感があった。あれは本当に怖かった・・。

今回は亀蔵さんが組長さん、ってかんじで2役とも締まって最高だったし
巳之助&新悟のjr.ペアがよかった。個人的収穫♪
(ちなみに、カーテンコール3回目で、なにかやれ、といわれてデュエットダンスさせられてました)

wowowでやらないかな〜?もう2回くらいみたい!