ブラックスワン

今更ながらUPしておきます。自分の記録。

あらすじ解説は外部リンク→goo http://movie.goo.ne.jp/contents/movies/MOVCSTD17653/story.html

まず、バレエ団の練習風景に演出家登場で「ゾク」っと。。
その時点で、このプレッシャーと空気、絶対耐えられないーー!!
切磋琢磨し、っていうレベルじゃなくて
他人を蹴落としてでも上り詰めなきゃ、上に立てない世界というのが出ていて
本当に怖かった。この時点で私にはホラーに近いんですけど。。。

バレエ漫画とかって、そういう要素もありつつ
結局主人公に類稀な才能があったり、惹きつける魅力が大前提であるので
そこまでの緊張感はないのだが・・

主人公のニナは小器用にまとめることはできるけど
魅力に関しては欠けている、、だから真ん中には向いてないと
みんなが思っている存在。

うまいんだけど、ね。っていう人ってエンタメの世界には必ずいる。

ほんと、うまいだけじゃないんだよね。スターってさ。
(悪いことしてりゃいい、ってことでもないんだけど)

母親が自分が叶えられなかった思いを「溺愛」っていう表現で託す一方
娘に対する嫉妬も少なからずあったり
どう考えても魅力的なダンサーがいたり、どんどんプレッシャーに耐えられなくなって
心が壊れていく様子がサイコホラーのような形ですすんでいきます。

むしろ、ナタリー・ポートマンも相当やられたんじゃ・・
(ま、でもいい出会いして結婚したしなー・・むー・・・)

「優等生」イメージのナタリー・ポートマンが演じるからいろんな意味がうまれて、
かつ、バレエ団の元プリマがウィノナ・ライダーだし
いろいろと見ている側にもストーリー内部と、外からみた制作部分と
邪な考えをしてしまいたくなる作品。
わざとでしょうね、レスラーの配役を考えると。。

ニナが本番中に開眼していく様子は、すごい、んだけど
描写がすごいのであって、バレエそのものに「す、すごい!!」という気迫が
あまり感じられなくて残念でした。
ま、もともとバレエダンサーではない人が演じているので当たり前だし
お芝居なんだから、といえばそれまでだけど・・
説得力に欠けるきがした。
吹き替えをあまり使っていない、という声明はでていたけど
隠すためなのか、演出なのか上半身ばかりうつっている印象。
アップが多いからか、迫力に欠けたのか・・

実際舞台などで、「なんだ、この気迫は!?」と感動するときって
集中してその人をみる、というよりは全体があってその人が浮かび上がってくるような感覚になるんだよなー。
映像と生との違いのせいかもしれませんが、少々残念。
求めすぎかしら。

後半の崩れ行き、地の底に堕ちていくスピード感には興奮しました。
ニナの恍惚とした表情もよかった。

アカデミー受賞ということもあって、大きい映画館でかかってたけど
単館サイズのスクリーンでみたほうが臨場感がでたかも。
バレエの話ではあるけど、ニナにちょっと寄り添いつつも客観的にみるほうが
より興奮できるストーリーだと思ったので。

ニナに感情移入は、正直できません。わからなくもないが・・
だって、私は普通の人間だし、真面目であるが故に堕ちていくニナ・・・
私、そこまで真面目じゃない!!ムリムリ!逃げる逃げる!!

でも、この映画はわからなくていいのかもしれないなー。
一大エンターテイメントという位置づけだと
ずっとハラハラさせられて、ポンポンすすんでいくストーリーには魅せられました。