グリーンホーネット (3D) @シネマイクスピアリ

ミシェル・ゴンドリー監督最新作は、ヒーロードラマのリメイク。
率直にいって「おもしろい!!!」
予告が流れてたときは・・えー、なにこれ、ちょっとちゃちいんじゃないか・・ヒーローものにしては・・。
と、なんとなーく嫌な予感がしていた私。
全力で謝ります、そして、その時の自分に言いたい・・・「早くみろ」と・・・。


父親の突然死により、新聞社の若き社長となったオバカなパーティー野郎ブリットがグリーンホーネットとなり
父親の車&コーヒー係のカトーとともに、悪を倒す・・というか、騒ぎを起こす・・というか・・。


勧善懲悪、というわけでもなく、バットマンの時みたいに、ヒーローとはなにか?と精神的にえぐられるような作品でもなく。
主人公のブリット、私には結構最後までイラっとするキャラクター。
サっと身を翻して急に正義のヒーローになるわけでもない、そこがいい!
人間、そんな簡単に人格変わらないしね。それこそ不自然すぎる。
また、相方のカトー(上海出身、だけどブリット日本は好きだよと返すが、つっこみもなく会話が進む、という部分好きでした)

路上暮らしで培った、戦闘能力とメカに関する知識&技術が超人的。
カトーが、父親に頼まれて改造していた車も、なんでそんなにすごいのか、一切説明なし。


ロスの街を仕切る黒幕も、かしこいわけではなく、どっちかっていうとオバカ。
ただただ、人を殺すことになんのためらいもないし、疑問もない。
そのキャラクターも気持ちいいし、笑える。


ゴンドリーらしく、途中にコラージュを使った回想シーンがあったり、
音楽の使い方はかっこよく、中盤、ヒーロー物じゃなくておしゃれ映画だっけ!?と思ってしまったり、
エンドロールもかわいらしいし、
街の悪者達が、ターゲットを狙うためにクチコミで集まってくるんだけど
クチコミのシーンは、どんどん画面のコマが割れていって、増えていくのですが
ゴンドリーらしい上に、ちゃんと意味がある編集であることがすごい、と思いました。


ただたんに、おしゃれっぽくしたいんじゃなくて、すべて意味がある演出。
当たり前だけど、それがプロなんだよな〜。。。


カトーが戦うときに、相手の動きを瞬時に察知してやっつけていく、のですが
それ、どっかでみたなー・・・???と思ってみたら
シャーロック・ホームズの冒頭の、戦いシーンでした。
ホームズも、脳内で相手の動きを読もうとするシーンとそっくり。
そういえば、あれはガイ・リッチー。おしゃれ映画監督でした。
スローモーション手法も似てるんだけど、それぞれ意味があると思ったし
あれも、ホームズを時代設定は買えずに、現代っぽく再構築した作品だったし。
そういうブームなんですかね・・??
両者とも、大好きな作品です。


最初にチラっとでてくるブリットのパーティーシーンの音楽、かっこよかったな〜。
PV監督の真骨頂っていうきがしました。
音楽と映像でテンションが上がるって素晴らしいな、やはり。


ドラマでカトーを演じていたのは、ブルース・リーですが
カトーがちょっとオタクという設定で、スケッチブックの中にアニメキャラみたいのをかいてるんだけど
もちろんブルース・リーもいました♪


カメオ出演?なキャメロン・ディアスも、キャメロン・ディアスのよい部分でまくり。
とってもキュートでした。


もう一度、ぜひ映画館でみたい作品です!